抽象名
Abstract Name
一文でいうと
意味を持たない造語や無関連単語をブランド名にする命名法。
詳しく
基本的な意味
抽象名とは、既存の意味を持たない造語や、事業内容と直接関係のない単語をそのままブランドネームに採用する命名手法。競合他社との差別化や独自性の高さが最大の利点で、商標も取得しやすい。半面、名前を見ただけでは何の会社・商品か伝わらないため、認知が浸透するまでに時間とコミュニケーションコストがかかる。ブランドネームの命名手法の中でも、最も広告投資への依存度が高いタイプと言える。
具体例
Kodak・Sony・Xerox・Zaraなどが代表例。いずれも当初は意味を持たない名前だったが、長年の広告投資と一貫した体験の積み重ねによって、名前そのものにブランドの意味が後から付与されていった。今では名前を聞くだけで特定の業界や品質イメージが浮かぶが、それは命名時点からの成果ではなく、育て続けた結果である点に注意したい。
よくある誤解
事業内容を説明する記述名と対極にある手法で、「分かりやすい名前の方が得」という直感に反する選択に見えるが、抽象名は成長後の事業拡張に強いという利点がある。事業領域を広げても名前が足かせにならず、社名変更なしに新規事業を展開しやすい。
中小企業での実践
広告予算が限られる中小企業にとって、抽象名は認知獲得のハードルが高い選択肢になりやすい。知名度をゼロから積み上げる体力がない場合は、事業内容が伝わる記述名や、意味を仄めかす示唆名の方が現実的なことが多い。将来的に事業を大きく広げる構想があるなら、初期の伝わりにくさを承知の上で抽象名を検討する価値もある。